むかしから、絵を描くことが好きだった。
小学生の頃は、絵ばかり描いていた。とは言っても落書きのようなものばかりだったけど。
何か描いている時は、無心になれた。そして、うまく描けると嬉しかった。
大きくなったら漫画家かイラストレーターになりたいと、夢みていた。
高校生卒業間近なると、色々な現実がみえてきて絵を描くことは、諦めた。趣味でいいじゃんと。
高校卒業して、会社員になって働き始めた。特に、やりたくもない仕事。本屋の事務。社会人になったばかりで、慣れない環境、人間関係などストレスもあった。
そんな時に、絵を描いていると何となく心が落ち着いた。私にとってのストレス発散になっているんだと気が付いた。
気が向いた時に絵を描く。落書きのようなものでも、何となくさらさら描く。現実世界で嫌なことがあっても、乗り越えていけた。
描くことが好きだったけど
結婚して、さっぱり絵を描くことができなくなった。
元夫にいつの間にか禁止にされたいた。なぜだか分らないうちに、いつの間にか私の趣味はやってはいけないことになっていて、私もいつの間にか描くことを諦めた。
今振り返ると、なぜそんな人と一緒になって、なぜ我慢できたのだろう、と思う。
絵を描く、他にも本を読むファッション雑誌を読む、些細な趣味だけど禁止された。
禁止された、と書いてきるけどハッキリと禁止すると言われたわけではない。
禁止されたわけでもないのかもしれない。禁止されていると思い込み、自分から禁止したのかもしれない。
私が趣味を楽しんでいると、不機嫌になる。嫌味を言われる。それから、無視が始まったり、些細なことで暴言が出たり、怒鳴られたり。
そんな感じだった。
描かなくても生きていける。そんな言い訳を自分に言い聞かせて、描くことをしなくなった。
結婚生活は10年続いた。
そして離婚した。それからは目の前の生活に精一杯だった。趣味なんて、とんでもないことだった。それに、自分の好きなことを忘れてしまっていた。
離婚したあと看護師の免許をとって、働き始めた。
仕事で行き詰った時、ある事がきっかけで自分が何をするのが好きなのかを思い出した。
やっぱり絵を描いたり本を読んだりすることが好きなんだと、思い出した。
少しづつやりだしてみた。
夢中になれる、無心になれる。
気持が落ち着く。なんだかスッキリする。
私にとっては精神安定剤のようなもの。
やっぱり好き。大事にしていきたい。
ささやかでも、ほんの小さなことでも自分の好きなことをするって大切なんだと思う。
最近はブログを書くことも好きだ。
これからも、ボチボチだけどかいて行きたい。
おしまい。